「まんが雑談 お題」 - 好きなマンガTOP3(2020年10月)
あんかけ 今日はお互いの好きなマンガを3つあげて話していきましょう。
タコワサ 完結、連載中関係無しに?
あんかけ そう。
タコワサ 3つに絞るのが難しいな。10くらいあると楽だけど。
あんかけ じゃあ僕から。好きなマンガで一番初めに思いついたのが『頭文字D』(全48巻/新装版全24巻)。
タコワサ そこ来るのか。
あんかけ もちろん面白いのは前半ですけど。やっぱり、あのプロットは出来が良くて。「主人公が実は日常生活で強さを身につけていた系」。
タコワサ 「はじめの一歩」や「弱虫ペダル」などでもお馴染みのアレね。
あんかけ ストーリー的にも強い相手をなぎ倒していく王道の感じと、ヒロインが援交今でいうとパパ活をしているという。
タコワサ ヒロインの援交判明シーンは衝撃のシーンだったわ。
あんかけ そして味方が雑魚という。あのプロットは最高に面白い。
タコワサ そうよね。
あんかけ 当時、話題になり始めてたのは知ってたんですけど、立ち読みか何かで少し読んで、そこから一気にハマったしまいましたね。
タコワサ 好きなシーンってどこ?
あんかけ いろは坂での息子対決の時のジャンプでショートカップするシーン。第一部の終わりだったからクライマックス感もあって、印象的だった。
タコワサ 確かに思い出せるもんな、あのバトル、「親子二代目対決」って。最終戦とか正直ほとんど覚えてないな。
あんかけ 最終戦はハチロク対決ですよ。もう内容も編集が考えてんじゃないのかってものでしたけど(笑)
タコワサ しかしまあ、いまだにハチロク(トヨタAE86・白黒ツートンカラー。通称パンダトレノ)見ると、絶対ファンだって分かるもんね。
あんかけ この間も息子と散歩してた時に街で見かけて、未だに頑張ってる人いるんだなって、ちょっと感慨深くなりましたね。
タコワサ パンダトレノ乗ってて「頭文字D」知らないってのはありえないよね(笑)
あんかけ 絶対嘘ですよ(笑)。流石にもう40年たってますから。
タコワサ そんな経つかー。トヨタ86も流線型になってデザインまったく違うしね。
あんかけ そうですよ、マンガ連載当初の車種なんてもう軒並み残ってないですから。
タコワサ 当時はランエボⅣで頑張ってたけど、来年の新型はランエボ11が出るしね。
あんかけ スカイラインGT-RはただのGT-Rになってるし。「ライトウエイトスポーツカー」なんてものは世界からなくなってしまいましたしね。
タコワサ ちょうどあの時代を切り取ってるんだよね。「走り屋」って文化があって。
あんかけ 時代的にも車文化が終わりに向かってしまった。
タコワサ 都市部だと車がいらないんだよね、実際。地方がまだまだ必要だけど。
あんかけ 後、警察の人たちが暴走族への取締りの強化とかで「走り屋」という人たちを根絶していった。
タコワサ そういった側面もあるか。
あんかけ お金がある人がサーキットでドリフトを楽しむくらいですよね。
タコワサ でもアメリカ映画で「ワイルドスピード」シリーズはドル箱になってるし、世界的には車コンテンツは行けるとは思うんだけどな。日本だと厳しいか。
あんかけ もう安いFR車なんてないですからね。
タコワサ 「車」テーマでいつかちゃんと話したいね。
あんかけ 色々しっかり読み返してね。
タコワサ 俺はまず超王道で『SLAM DUNK』(全31巻/新装版全20巻)ですよ。
あんかけ 外す事はできませんよね。
タコワサ 実は連載中バスケ部だったんだけど、読んだ事なかったの。友人に誘われて入ったから
。それで、部活辞めた後に読んで「もっとバスケに情熱注げばよかった」ってすごい後悔した。バスケ部時代に読んでたら人生少しだけ変わってたかもしれない。
あんかけ 少しだけ(笑)
タコワサ 今月発売巻で完結した大人気の『ハイキュー!!』もさ、クールな天才のライバルキャラに、熱血の努力型の主人公の構図って、まんま「スラムダンク」ですよ。
あんかけ 流川と桜木の関係ですね。
タコワサ 後に与えた影響ってすごい大きいと思う。野球マンガの『ダイヤのA』もそのタイプだし。
あんかけ ヤンキー要素を混ぜるってのも大きかったですよね。
タコワサ それもね。でも何より日本人にバスケ文化を根付かせた功績が一番大きかったと思うよ。
あんかけ それはありますね。
タコワサ ちょうどシカゴ・ブルズ全盛の時代でさ。花道のモデルはデニス・ロッドマンだしね。しかも当時ブルズの選手だったスティーブ・カーが監督としてNBA制覇してるから。時が経つのは早いね。
あんかけ 今またアニメ化とかしないんですかね?
タコワサ バスケのルールが変わっちゃったからね。当時は前半後半のハーフ制だったけど、今はクォーター制に変更されているし。そうなると交代戦略とか残り時間の概念も変わっちゃうし。
あんかけ 後作者の井上雄彦ももうアニメ化は懲りて2度としたくないとか言ってるみたいですし。
タコワサ アニメがひどいのよ。多分バスケやった事も見た事もない人たちが作ってたんだよ、きっと。手首だけでドリブルするとか無いから。肩から腕と手首まで何なら身体全体使ってするものだから。ドリブル一つとってもそう。
あんかけ コートが広すぎる問題とか(笑)
タコワサ そう、キャプテン翼かよって(笑)
あんかけ めっちゃくちゃな距離をパスしてドリブルするとか(笑)何メートルだよって。
タコワサ アニメに関しては、『黒子のバスケ』の方がバスケの動きしてた。「スラムダンク」信奉者は「黒子」を絶対に認めないって風潮あるみたいだけど。作品は超能力バスケだから別物って話はあるけどね。
あんかけ 「スラムダンク」で一番好きなシーンどこですか?
タコワサ やっぱりね、ラストなんだよ。花道と流川がタッチするシーン。全てがあのシーンのためにあったと思えるくらい。
あんかけ いいシーンでしたよ。
タコワサ 物語的にもさ、その山王戦後にあっさりと敗退するって。それまでのスポーツ物って全国制覇とか優勝して終わる決まりみたいのが暗黙であった感じがあるのよ。
あんかけ 「タッチ」とかもそんな感じですよね。
タコワサ そう、負けたら批判される感じすらあったのに、それを変えたんだよね。「負けの美学」を大人気マンガで展開した凄さ。
あんかけ 絵的には何かあります?
タコワサ 「スラムダンク」って意外にページ見開きを使う事がほとんど無いんだけど、さっき話したハイタッチのシーンが見開きなのよ。あれは本を開いて見たいシーンなのよ。井上雄彦先生も多分、あの絵を書くためだけに続けたとすら思う。
あんかけ (笑)
タコワサ あのシーン超えるスポーツ物描ける人は今後も出ないと思う。
あんかけ 本人含めて(笑)
タコワサ そう。よく、続編が読みたいって人が多いけど、絶対に描いてはいけない作品だと思う。「10日後」くらいで我慢すべき。ゴリのいない湘北なんて絶対機能しないって(笑)。そこまで読みたい人たちは『リアル』を読めばいい。ある意味続編だから。
あんかけ でも、全く違う作品ならまだしも、主人公変えたスピンオフ的なのも嫌ですよね。
タコワサ そのパターンなら、同じバスケマンガの『DEAR BOYS』でやってるのよ。ライバル高の湘南大相模高校を舞台にして。「ACT4」かな。
あんかけ 僕が「スラムダンク」で一番好きなシーンは、「シュートの練習は楽しかった」ですね。
タコワサ ああ、ゴール下のシュート練習してるシーンね。
あんかけ 今まで基礎練ばかりしてたけど自分のやりたいステップに進んだ時の気持ちとか。
タコワサ あそこもいいよね。
あんかけ そもそもそれまで修行シーンを面白く描くマンガって「ドラゴンボール」くらいであまりなかったから、「鬼滅の刃」も割と頑張ってるとは思うけど。
タコワサ 「HUNTER×HUNTER」の15巻とか俺も好き。(「グリードアイランド」編での修行)
あんかけ 修行シーンって結構疎かにされたり、つまらなかったりするから。
タコワサ あのシーンって社会出てもわかるじゃない。それまでつまらなかった仕事が、やっとポジションもらったり、ある程度の裁量もらって仕事ができるようになって楽しくなる感じ。あれに似てる気がする。
あんかけ 愚痴を言いながら基本をやっていたからこそというね。あのシーンは本当に好きですね。
タコワサ 好きなマンガ2つ目は?
あんかけ 実は僕も「スラムダンク」だったんですけど、先に言われてしまった。なのでその次に出てきたのが、『医龍 -Team Medical Dragon-』(全25巻)。
タコワサ 「医龍」なんだ。
あんかけ 色々考えて、出てきたのが「医龍」なんですよ。
タコワサ 実はちゃんと読んだ事がないんだよ。
あんかけ 主人公の回想シーンとかが一切ないマンガなんですよ。周りの人間のモノローグとは多いのに。なので、主人公が何を考えてるか分からないまま最後まで行くんですよ。
タコワサ 内容は人間ドラマなの?
あんかけ 「白い巨塔」みたいに医局とバチスタ手術をテーマにした人間ドラマです。主人公は最初から天才タイプなんですよ。途中から若い研修医がチームに加わって、それの成長も見れる。
タコワサ そうなんだ。
あんかけ 最初は主人公がただ難しい手術をこなすだけだったんですけど、チーム自体が成長していったり、ドラマとしても面白くなっていって。最後まで楽しめましたね。
タコワサ 医療ドラマとしてちゃんとしてるんだ。
あんかけ まあ、実際の医療現場を知ってる人に言わせると、「こんなに患者来ないよ」って話らしいんですけど(笑)
タコワサ 「名探偵コナン」でこんなに毎週殺人は起こらないよって感じね(笑)
あんかけ テレビドラマから入るとマンガとキャラの違いにびっくりする話は前にしましたよね。
タコワサ 聞いた聞いた。坂口憲二主演のドラマの件ね。そんなに違ったんだ。
あんかけ 主人公がひたすらバカなんですよ。周りをひたすらバカにしたり脳天気な性格だったり。
タコワサ それはあれか、海外版の「デスノート」で主人公のIQが凄く下がっちゃってるって感じか(笑)。しかし「医龍」とは、「イニD」に続いて意外な作品が続いたわ。
あんかけ 今回、好きな3つは難しかったから、とにかく読み返したマンガを選んでみましたね。
タコワサ 俺の2つ目は『GIANT KILLING』(既刊56巻)だね。「ジャイキリ」と略される。
あんかけ やっと連載中の作品が登場(笑)。しかも連続スポーツ物。
タコワサ 連載開始時が、ちょうど仕事がサッカー関係だったから。やっぱね「監督が主人公」っていうのが新しかった。
あんかけ なかったですよね。監督で語る文化が。
タコワサ そうね、今でこそモウリーニョだグアルディオラだクロップだって、監督がどうだって話は一般的になったけど、当時はどちらかというとマイナーだった。
あんかけ ちなみに「医龍」の主人公と「ジャイキリ」の主人公は似てますよ。
タコワサ 天才肌で、周りからは何考えてるか分からない感じ?
あんかけ それもありますし、本人のモノローグが出ないところとか。
タコワサ 主人公のタッツミーは魅力はあるよね。ただ俺にとっては、ちょうど仕事で小さなチームまとめたりとか始まった頃と重なって、チームビルディングとかチームとしての成長とか、ジャイキリと被らせて読んでた感じだったのさ。そんなに豊富なバジェットとかないからスター選手を連れて来れないみたいなところも同じ環境でさ(笑)
あんかけ 作品的にはもっと短いスパンでもっと回っていくのかと思ってました。早い段階で2シーズン目に突入したり。1試合1試合が重くなって行った印象が。
タコワサ 更に若手の椿の成長と代表戦がメインになったりね。
あんかけ 面白い方向には行ってはいるんですけどね。
タコワサ やっぱり応援しているクラブの選手が代表に招集されるって嬉しいんだよね。あの独特のワクワク感。とはいえ、そこが新しく主軸が増えてっちゃって軸がぶれちゃうのがね。別の話として、別巻でそっちは展開してたら良かったのかも。
あんかけ そうしたら本編はもっとスピーディーでしたね。
タコワサ ただ、連載中の本編は代表戦が終わって、リーグ戦の最終局面に戻ったから。やっと終わりが見えてきた感じよ。ここで盛り上げられたら最高の作品として終われる。
あんかけ シーズン終わって作品も終わるんですかね?
タコワサ 終わって欲しい感じはある。スラムダンクで「負けの美学」みたいなこと言ったけど、エンタメとしては最後は優勝してハッピーエンドが個人的には好き。
あんかけ 優勝して終わると。
タコワサ そう、「新監督が来て、最初のシーズンで優勝して去る」ってのは最高にカッコいいよ。本音で言うと、優勝できないで2シーズン目突入は疲れるよ。もう50巻超えてるから(笑)。「はじめの一歩」じゃないんだから(笑)
あんかけ でも実際のサッカーでもモウリーニョがインテルでチャンピオンズリーグ優勝するのに3シーズンかかってるし。ポルト時代でも2シーズンかかってる。
タコワサ そうね、「チーム作りは3年かかる」って言われるところはある。まあ世界ではね。日本のJリーグなら(マンガではリーグジャパンフットボールだけど)やってもいいとは思う。
(※この後、先日引退を発表した中村憲剛の話が永遠と続いたので割愛※)
あんかけ 僕の3つ目は『ゴルゴ13』ですね。
タコワサ 好きだもんね(笑)。ただ「ゴルゴ」は改めてそれだけで話がしたいテーマ(笑)。今回は軽く行こう。
あんかけ 「ゴルゴ」は正直、よさを伝えるが難しい。なんせ量が多いから(笑)
タコワサ 何巻まで出てるんだっけ?
あんかけ 既刊198巻です(笑)。
タコワサ もう200越えの二つ(「ドカベン」「こち亀」)は完結してるからゆくゆくは最多コミックになるのか。
あんかけ ちなみに僕が持っているの別冊版はNo.209。
タコワサ そんなか(笑)。ちなみにさ、質問だけど、「ゴルゴ」読んだ事がない人にはどこから読むのがオススメ? 初めからか最新からか?
あんかけ 新しい方が読んでいった方が楽しいと思います。
タコワサ そうか、まあ主人公の設定部分は不変だしね。ちなみに主人公のデューク東郷の職業って何になるの? 殺し屋? スイーパー?
あんかけ 一応テロリストですね(笑)
タコワサ テロリストなのかい(笑)
あんかけ 国際的な一人のテロリストです(笑)。お金をもらって暗殺する手段として遠距離スナイパーだったり、潜入してアサルトライフルで戦ったりとか。場合によっては、銀行の金庫の中を燃やす以来があって、コンクリートは撃ち抜けないから、コンクリートの破片をばら撒いて、壁を補修させる間に金庫をでっかい銃で撃ち抜くとか。
タコワサ 意外にトリッキーな技も使うのね(笑)ルパンの手法じゃない(笑)
あんかけ まあそういった面白いのもあるんですけど、ただ、基本的には近代史ベースの話なので、そのあたりを学ぶこともできますね。
タコワサ そうそう、よく「ゴルゴ」読んでる人がさ、現代の国際情勢が理解できるんですよって言うのよね。
あんかけ ちゃんとバックボーンがわかれば、楽しめますね。
タコワサ それなら、今の新しい話から読んだ方がいいよね。
あんかけ そうですね。そして、どんどん遡っていく方が分かりやすいです。
タコワサ なるほどね。さすがにあの伝説の第1話は俺も知ってはいるのよ。それまで抱いてた娼婦を後ろに立ったって理由でいきなり殴りつけるシーンとか(笑)
あんかけ 伝説のシーンではありますけどね(笑)
タコワサ じゃあ、特に覚えなければいけない関連キャラクターが沢山いるって訳ではないのね。
あんかけ そう言ったキャラはそんなにはいないです。話も1話完結というか、小さな話で完結してどんどん進んでいくから読みやすいですね。
タコワサ テンポいいんだ。
あんかけ 最近だとウイグルの問題とか話題ですけど、「ゴルゴ」だと90年代からもう触れられていて、ウイグルは一番テロの多い地域って。不妊手術の話とかもすでにやってたんですよ。
タコワサ さいとうたかお先生は攻めているね。
あんかけ さいとう先生というか脚本家の人ですね。チームで作ってるから世界情勢とか拾って行けるんでしょうね。
タコワサ なるほどね。つまり池上彰を見るより「ゴルゴ」を見た方が面白いってことだね(笑)
あんかけ 僕は、そう思います(笑)
タコワサ 「ゴルゴ」といえば、都市伝説で「最終話がもう描かれて金庫に保管されてる」って話あるじゃない(笑)
あんかけ 僕はただマンガ読んで楽しんでるんで、興味がないです(笑)
タコワサ (笑)。連載はどの雑誌だっけ?
あんかけ ビッグコミックですね
タコワサ そもそも、なんで読むようになったの? きっかけは?
あんかけ 高校の先生が授業中に「ゴルゴ」を通して社会情勢の話をするんですよ(笑)
タコワサ 女子生徒は全く興味なさそう(笑)
あんかけ 男子校だったんで大丈夫でした(笑)
タコワサ それなら大丈夫か(笑)。何が?(笑)
あんかけ とにかくその先生の話が面白くて。
タコワサ 話の面白い先生は偉大。投げ銭とかするべき。
あんかけ お陰で、ただその先生の話を聞くだけでテストは毎回学年1位でしたよ(笑)。その先生の科目だけだけど。
タコワサ 教員の鏡の様な人だったんだね(笑)。ちなみに「ゴルゴ」で好きな話とかどんなの?
あんかけ 好きと言うか、特に話題になるのが119巻で、チベットのダライ・ラマ関連の話があるんですよ。そこで中国山岳部隊がエベレストで襲ってくるんです。その話の中で、よくインターネットミームで使われる、「燐(りん)隊長」ってのがいるんですけど、登山用語の「極地法」って分かります?
タコワサ きょくちほう? 分からないな。
あんかけ 物資を大勢で運んで、一人だけ登頂する方法なんですよ。実際エベレストを初登頂したチームもこの方法を使ったらしいんですけど。それで燐隊長が言うんですよ「極地法など登山家の恥だっ!!」って。
タコワサ それが有名になってるんだ(笑)
あんかけ そう、色んなところに貼られる名言ですね。ある意味「ゴルゴ」シリーズで一番愛されている敵キャラかもしれない(笑)
タコワサ 最後、俺の3つ目か。今一番楽しんでるマンガが『キングダム』(既刊59巻)なんですよ。
あんかけ ほう。スポーツ物を2つ続けた後に歴史物。
タコワサ 奴隷が天下の大将軍になるって、これほど純粋な野望持った主人公って最近のマンガで、実はいないんじゃないかなと思うのよ。
あんかけ 最近は初めから最強とか結構ありますからね。それか生まれがすでに主人公適正ありとか。
タコワサ いわゆる「成り上がり物」なんだよね。身の丈にあっている様であっていない様な感じの。そんなドラマに自分を重ねてる人が多いと思う。社会で思い通りにいかない人とか(笑)
あんかけ そういう感じでみんな読んでるですかね。
タコワサ ちょっと昔はさ、豊臣秀吉が人気があったのよ、日本最大のサクセスストーリーとして。ただ、最近は秀吉好きって言う人がいなくなっていったのよ。ただ、そういった度直球のサクセスストーリーを求める気持ちが燻っていたはず。それが「キングダム」にマッチしたんだと思う。
あんかけ 好きなシーンとかあるんですか?
タコワサ 廉頗将軍ってのが出てきてさ、主人公の信に大将軍への道を示すシーンがあるのよ。それまではただ、漠然と大将軍になりたいって言ってガムシャラに頑張ってた主人公に対して。しかも敵なのに(笑)。そこがカッコいいのよ。
あんかけ (笑)
タコワサ 社会出て、漠然と仕事して、みんな漠然と偉くなりたいとか思って頃に、その姿で道筋を示してくれた上司とか未だに尊敬してるしね。今の若い子は偉くなりたいとかないらしいけど。
あんかけ 時代的なところは色々ありますからね。
タコワサ だから本来はこの若い世代には受け入れられないはずの作品だと思うけど、割と上の年齢を中心にヒットしてるよね。今年は作者が変な意味で話題になっちゃったけど。
あんかけ こじるりの件(笑)
タコワサ そこからボロボロでる作者のプライベートの闇ね。
あんかけ でも読み続ける?
タコワサ そう、別に作者が誰と付き合おうと気にしないから(笑)。ただね、やっぱ休載がすごい増えたのよ。前はずっと休みなく描き続けていたのに。
あんかけ (笑)。それで謎のヘイトが。
タコワサ そうね(笑)
あんかけ 僕は、周りがハードルを凄い上げに上げて来られたんですよ。
タコワサ すごい加熱してた時期があったからね。アメトークとかでも扱われて。
あんかけ それで途中までは読んだんですけど辞めちゃって。
タコワサ 「合従軍編」までは読めって同調圧力が凄かったらしいよね。ちょうどその「合従軍編」のアニメが今年の4月に始まったんだけど、コロナの影響で止まってて、来年の春に再開、というか仕切り直しが始まるらしい。
あんかけ ネットで調べたら4話までで止まってるってなってますね。
タコワサ そうなのよ。第3シリーズ。
あんかけ 読み始めるきっかけは何だったんですか?
タコワサ 実は、最初はアニメで見たの、それで続きが気になってコミックを一気に買ってきたの。当時で25巻くらいかな。そこから今ではヤンジャンを週刊購入するまでになってしまったの。
あんかけ それにしてもアニメ再開まですごい時間かかってますね。
タコワサ 多分、作者の話題が下火になるの待ってるんじゃないかな(笑)
あんかけ (笑)。実写映画は見たんですか? 例によって山崎賢人(笑)
タコワサ 見た。ワンオクの曲が凄く良すぎて、なんか映画も凄く良い感じに思えて終わった。
あんかけ (笑)
タコワサ あの曲流せば、どんな作品も名作っぽくなるよ。
あんかけ いや、内容は?(笑)
タコワサ ちょうどさ、あの映画見る前にドラマの「JIN」見てたからさ、「仁先生がマッチョになってて違和感」って感じでしか王騎将軍を見れなかったのよ。まあこれは俺の個人的な都合だったけど(笑)
あんかけ ただ、興行成績はそこそこ良かったと。
タコワサ その流れで続編の制作も決定したらしいね。
あんかけ 興味は?
タコワサ 羌瘣を演じるのは小島瑠璃子なのか、そうじゃないのか。
あんかけ やっぱりまだ気にしてる(笑)
タコワサ まあ、しょうがないよな。隣にこじるりいたら、そりゃマンガ描いてる場合じゃないって(笑)
■紹介マンガ
『頭文字D』(全48巻/新装版全24巻)
『SLAM DUNK』(全31巻/新装版全20巻)
『医龍 -Team Medical Dragon-』(全25巻)
『GIANT KILLING』(既刊56巻)
『ゴルゴ13』(既刊198巻)
『キングダム』(既刊59巻)